これからの新しい暮らし方になる?アドレスホッパーとは

最近、テレビやメディア等で触れる機会が増えているのが、アドレスホッパーという考え方です。一般的には、人は生活の拠点として家(あるいは部屋)を保有します。アドレスホッパーは、定住するための家を持たずに、各所を移動しながら生活するという、新しい生き方を指します。

そのように聞くと「ホームレス?」と思う人も多いでしょう。アドレスホッパーは、仕事の環境の変化によりはじめて可能となった生き方。そこでアドレスホッパーとは何か、それを実現する方法や注意点などをまとめてみました。

アドレスホッパーとは拠点を移動しながら仕事をすること

特定の住まいを持たないアドレスホッパーというと「ホームレス」「住所不定」「フリーター」など、ネガティブなイメージを持たれがちです。ここで注意したいのが、アドレスホッパーとして生活する人の大部分は仕事を持っている点です。

近年は、職種にもよりますが、リモートワーク可能な職場が増え、必ずしも特定のオフィスに出勤する必要がなくなりました。オンライン環境やコワーキングスペースなどのインフラが整備されたことも、アドレスホッパー出現の背景にあります。

宿泊先の選択肢の増加もアドレスホッパーを後押し

通常の宿泊予約サイトに加えて、Airbnb(エアビーアンドビー)のような、宿泊施設・民宿のマッチングサイトが充実。生活の場を確保することは、困難なことではなくなりました。もちろん、宿泊費用がかかりますので、一定の収入があることが大前提です。

固定費を変動費に変えることがアドレスホッパーの発想

特定の家に居住していると、さまざまな固定費がかかります。一戸建てを保有している場合、各種税金に加えて、一括購入していない限り、月々の住宅ローンの返済が続きます。賃貸となると、家賃の他に各種費用を支払うことが一般的です。

さらに、水道光熱費用、通信費用、車に関連する費用など、定住ゆえの出費が発生。特定の家を捨てることで、これらの大部分を削減あるいは無くすことができます。それらを移動の状況により変わる変動費にすることが、アドレスホッパーの発想というわけです。

宿泊施設のサブスクリプションサービスの充実

アドレスホッパーという生き方・働き方と、宿泊施設のサブスクリプションサービスの充実を切り離して考えることはできません。

・ADDress(アドレス):決まった月額でリノベ可能な遊休家屋に住める
・HalH(ハフ):決まった月額でシェアオフィス、シェアハウス、カフェが利用できる
・ホステルパス:全国のホステルの泊まり放題サービス

ひとことでアドレスホッパーと言っても、仕事や生活の事情はさまざま。それぞれに合ったサービスの利用が可能となりました。

アドレスホッパーは身軽になることが大前提

物をため込むタイプの人は、アドレスホッパーとして生活することは難しいでしょう。基本的にあらゆる物は自分の家や部屋に保管します。しかし、特定の家・部屋がない場合、それは不可能。保管するスペースがあったとしても、不在期間が長くなるため、防犯上おすすめできません。

アドレスホッパーとして生活すると決めたら、自分の周りにある物の必要性を考え直すことが必須です。買い物が好き、小物が好き、捨てるのが苦手…そんなタイプの人は、アドレスホッパーには向いていないと考えた方がいいでしょう。

通勤時間がなくなることもアドレスホッパーの特徴

物量とは異なる意味で身軽になるのが通勤という考え方がなくなることです。会社に通勤すると、1時間~2時間、もしくはそれ以上の時間を要します。自分の宿泊先とワーキングスペースをセットで考えることがアドレスホッパーの特徴。通勤時間を別の楽しみに充てることができる、という声もよく聞きます。

アドレスホッパーとノマドワーカーの違いは?

アドレスホッパーと同じく、耳にすることが増えたのがノマドワーカー。どちらも特定の場所にこだわらない、新しい生き方・働き方を指します。そのため、何となく似ている印象がありますが、その生活スタイルには大きな違いがあります。

ノマドワーカーとは、オフィス以外の自由な場所で仕事をする人のことを指します。所属するオフィスはあっても、そこに自分のデスクを持つことはせず、カフェなど自分の好きな場所で仕事をする人。移動させるのは仕事場だけであり、住まいをどうするかは対象外です。

アドレスホッパーは一定の場所で仕事する場合有

アドレスホッパーの場合、ノマドワーカーとなることもあれば、コワーキングスペース等を借りて仕事をすることもあります。そのためアドレスホッパー=ノマドワーカーとは言い切れません。ただ、デザイナー、エンジニア、WEBディレクター、ライターなど、遠隔可能な職種である点は共通しています。

住所不定としないことがアドレスホッパーのやり方

アドレスホッパー=住所不定者と思われがちですが、アドレスホッパーの大部分は、日本で生活するために住民票をどこかに置いています。とくに多いのが実家の住所やシェアオフィス。住民票の移動の手間暇、郵便物の受け取り、免許証やパスポートの保有の手間暇をはぶくために、このような方法がとられています。

定住しないからこそ専門的なスキルが大事

アドレスホッパーとして安定した生活をするためには専門的なスキルを持っている必要があります。それがなければ、生活も仕事も安定せず、移動する生活を楽しむことはできません。アドレスホッパー=フリーターとも見られがちですが、実は高度な専門的スキルがあるからこそ実現できる生き方とも言えるでしょう。

まとめ

アドレスホッパーは、各所を転々としながらも、その軸に仕事があることが特徴です。そのため、アドレスホッパーとして生活するためには、事前に自らの仕事の環境を整えることが必須。生活に対する価値観や自分が持っているスキルをチェックし、アドレスホッパーとして生活することができるかどうか判断することも大切です。